山梨県といえば、日本きってのワイン銘醸地。しかし、語られるのは勝沼や塩山、明野といった地域が主体です。
じつは近年、霊峰「富士山」の北麓に位置する富士河口湖町で優れたワインが生み出されていることをご存じでしょうか。 それが、2022年8月に同町初のワイナリーとして誕生した、「セブン シダーズ ワイナリー(7c | seven cedars winery)」です。
「CRAFT WINE SHOP」では、そんな「セブン シダーズ ワイナリー」の取り扱いをスタート。 ここでは、ワイナリーについて、おすすめのワインを紹介していきます。
「セブン シダーズ ワイナリー」について知っておくべき3つのこと
「セブン シダーズ ワイナリー」は、2022年8月に誕生した山梨県南都留郡富士河口湖町初のワイナリー。
また、2024年7月には日本初のワイナリーヴィラ「7c villa & winery」を開業するなど、今までにない取り組みで話題を集めているワイナリーです。
「セブン シダーズ ワイナリー」を知る上で欠かすことのできない3つのポイントを下記にまとめました。 「セブン シダーズ ワイナリー」とは何か、そして栽培や醸造のこだわりについてお伝えしていきましょう。
①「セブン シダーズ ワイナリー」の歴史
「セブン シダーズ ワイナリー」は、「株式会社 大伴リゾート」が母体となって運営されているワイナリー。 ワイナリー名は、河口浅間神社の境内にある七本杉に由来するもので(セブン 7・シダーズ 杉)、七本杉のように長く愛されるワイナリーを目指して名付けられたとのことです。 同ワイナリーは、「株式会社 大伴リゾート」が新規事業として河口湖に大型観光施設を造る計画の中で出てきたアイデアで、その施設で山梨県産ワインを売るだけではなく、自分たちでブドウ栽培・ワイン醸造を行うことが地域貢献につながると考えたことが設立のきっかけとなっているのだとか。 そこで同社オーナーの伴氏が声をかけたのが、山梨県のワイナリーやワイン講師として長年活躍してきた鷹野ひろ子氏。 新規ワイナリー設立に携わる決意をした同氏は2021年に入社、そこからわずか1年半の期間でワイナリーを立ち上げたというのだから驚きです。 地域の方たちの協力体制のもと、ワイナリーのチーム編成、圃場探し、醸造設備の建設など、通常では考えられないスピードで進んでいったと言います。 そんな鷹野氏が目指しているのは、「葡萄栽培者に光を当てたワインづくり」をコンセプトにしたワイナリー。 栽培家の特徴を生かした、農家を“まるごと”ワインにするといった哲学のもと、栽培家とそのブドウを見続けてきた醸造チームがワインづくりを行うというコンセプトです。
- 【見る】葡萄をきちんと見る
- 【つかむ】葡萄の良さを引き立てて活かす、つかむ努力
- 【見出す】ふさわしい造り方を見出す
これら3つの独自の取り組みを愚直に続けているからこそ、河口湖のテロワール(栽培環境だけではなく、人も含めた)を表現したワインが、「セブン シダーズ ワイナリー」で生み出されているのです。
②「セブン シダーズ ワイナリー」とブドウ
「セブン シダーズ ワイナリー」は、“12の農家”とチームを組み、それぞれの農家とブドウの個性を生かしたワインづくりをしています。 そんな、「セブン シダーズ ワイナリー」の自社圃場があるのは富士河口湖町です。 じつは、昔から富士河口湖町は果樹栽培には不向きとされてきた土地。 標高約850mからくる冷涼な環境、さらに山間部であることから天候が変わりやすく、ワイン用ブドウの栽培はとくに難しいとされてきました。 冬場は氷点下10℃以下を下回るような場所もあったものの、近年の温暖化によって河口湖が凍ることも減るなど、ブドウ栽培への可能性が見えてきています。 また、土壌は御坂礫と呼ばれる石が地中に多く存在しているため痩せており、じつはブドウ栽培に適した土地だということです。 同ワイナリーでは自社圃場を探す苦労もあったようですが、ワイナリーオープン前にかつて水田だった遊休農地を開墾。 現在、富士河口湖町内の4か所に自社圃場を所有しており、畑ごとに下記のブドウ品種を別々に垣根式で栽培しています。
- シャルドネ
- ソーヴィニヨン・ブラン
- プティ・マンサン
- ケルナー
- メルロー
- プティ・ヴェルド
- ピノ・ノワールなど
エリアごとに土壌組成が違うため、それに合わせた栽培を行うこと、また必要な成分が足りていない部分があるなど、それらを改善していくために時間をかけながら、理想の土壌と自然な栽培を目指しているとのことです。
③「セブン シダーズ ワイナリー」と醸造
「セブン シダーズ ワイナリー」の醸造家である鷹野ひろ子氏は、日本を代表する有名醸造家のひとり。 某ワイナリーではチーフワインメーカーを務め、手掛けたワインはコンクール受賞歴を持つなど、ワインづくりのプロフェッショナルです。 そんな同氏が目指すのは、「ワイン造りひとすじの経験を集大成させ、まっすぐに“素直なおいしさ”を引き出す醸造」。 ブドウの品質にあった醸造方を追求し、さらにヴィンテージによるブドウの品質を見ながら、栽培者と畑の組み合わせと、それに相応しい製法を考えていきたいとのことです。 ワインが先ではなく、ブドウのポテンシャルと個性を生かす醸造を軸に、ブドウに合わせた臨機応変な醸造で対応するところがこだわりとのこと。 また、「セブン シダーズ ワイナリー」のユニークなところは、前年の醸造を引き継がないところ。 今年できたブドウを見極め、そのブドウにとってどんなワインが最良であるかを決めた醸造を心がけています。 ヴィンテージを楽しむという、ワインの原点にかえるような醸造スタイルこそ、「セブン シダーズ ワイナリー」のこだわりではないでしょうか。
CWSおすすめのワイン
「CRAFT WINE SHOP」では、今注目を集めている「セブン シダーズ ワイナリー」のワインを入荷。 「葡萄栽培者に光を当てたワインづくり」をコンセプトにした、同ワイナリーだからこそ生み出せる味わいを楽しんでみてください。
セブンシダーズワイナリー/デラウェア スパークリング 2024(白泡)750ml

デラウェア種が持つ甘く芳醇な香りと、爽やかな酸味。その両方の魅力を最大限に引き出し、軽快なスパークリングワインとしてお楽しみいただけるよう、丁寧に醸造されています。
製法には、繊細な泡立ちと奥行きのある味わいを生み出す「瓶内二次発酵」を採用。きめ細やかな泡がワイン全体をやさしく包み込みます。
グラスから立ち上るのは、リンゴやパイナップルキャンディーを思わせる甘く華やかな香り。
熟した果実のニュアンスとフレッシュな印象が共存し、デラウェアならではの個性が心地よく広がります。
味わいは辛口で、きりっとした酸味が全体を引き締め、清涼感あふれる飲み心地。
中盤から後半にかけては、瓶内二次発酵特有のクリスピーな質感と、わずかなビター感が現れ、合わせるお料理の幅が広がります。
セブンシダーズワイナリー/デラウェア スパークリング 2024(白泡)750ml
税込3,300円
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まとめ
「セブン シダーズ ワイナリー」のロゴは、日本一の富士山のシルエットと河口浅間神社にある七本の千年杉をイメージしたもので、artless inc.のCEO川上シュン氏が手掛けたもの。 スタイリッシュな佇まいもまた、「セブン シダーズ ワイナリー」らしさを際立たせます。
ブドウ栽培者に光を当てたワインというユニークなコンセプトでワインを醸し続けている、「セブン シダーズ ワイナリー」。
ぜひ、この機会にワインを手に取ってみてはいかがでしょうか。