日本ワインは世界でも通用する、そんな言葉をよく耳にするようになりました。
しかし、どの産地のどの生産者がつくるワインが、“世界でも認められた品質”なのか、漠然とわからない方も多いでしょう。
今回、そんな方に向けて、「CRAFT WINE SHOP」が自信を持っておすすめしたいワイナリーを紹介します。
それが、広島三次市のワイナリー「ヴィノーブルヴィンヤード・ワイナリー(Vinoble Vineyard & Winery)※以下、ヴィノーブルヴィンヤード」です。一度飲めば誰もが虜になる、“品質の高さ”。
本記事では、ヴィノーブルヴィンヤードの魅力をお伝えしていきましょう。
ヴィノーブルヴィンヤードについて
ヴィノーブルヴィンヤードは、中国地方の中心に位置する広島県三次市に位置するワイナリー。
同ワイナリーの代表であり栽培家・醸造家の横町崇氏がクラウドファンディング『広島産 苗木からこだわるワインファンド』を経て2021年に設立した新興ワイナリーながら、すでに世界に比肩する品質のワインを生み出していることで大きな注目を集めています。
そのきっかけとなったのが、2022年に開催された世界的権威を持つワインコンクールIWSC(International Wine & Spirit Competition 2022)でのこと。
同ワイナリーの『Sauvignon Blanc 2021』が最高得点である95点でゴールドメダルを獲得したのです。(同じ得点のワインは、ソーヴィニョン・ブランの聖地ニュージーランドのマール・ボロのワイナリー1社のみ)
ゴールドメダル獲得は、日本において個人経営ワイナリーでは初受賞。
世界のワイン関係者に衝撃を与えた瞬間でした。
さらに、G7広島サミット2023のパートナーズプログラムのディナーにおいては、乾杯ワインとしてセミヨンスパークリングが採用されるなど、ヴィノーブルヴィンヤードは日本が世界に誇る品質のワインを生み出し続けています。
ヴィノーブルヴィンヤーのワインがなぜ、ここまで高く評価されているのか。
その秘密をお伝えしていきましょう。
横町崇という人物
ヴィノーブルヴィンヤードの代表である横町崇氏は東京農業大学醸造学科を卒業後、「三次ワイナリー」、「勝沼醸造」など日本でも指折りのワイナリーで研鑽を積んできた人物です。
その後、醸造コンサルティングとして活躍した同氏ですが、一方でブドウの苗木販売会社「ラグフェイズ」の専務取締役も務めるなど多様な顔を持つマルチな活躍を見せています。
類稀なる醸造技術の持ち主である横町氏ですが、ブドウ栽培へのこだわりも超一流。
同氏は自他共に認めるクローンマニアであり、自社畑にはピノ・ノワールのクローンであるAbelやmv6、ソーヴィニヨン・ブランのクローンの一種NZ MSが栽培されているなど、世界の銘醸地の有名ワイナリーのようなこだわりようです。
日本でも大手ワイナリーがクローンによって栽培する区画や仕込みを調整する取り組みをしていますが、個人の小さなワイナリーでここまで徹底している方はそういないでしょう。
また、栽培されているブドウ品種は日本ではまだ珍しい海外品種も含めて20種類以上と多く、ヴィノーブルヴィンヤードからまだまだ新たなワインが生み出されることは間違いありません。
同ワイナリーは世界が認めるワイナリーとして認知度が高いものの、設立は2021年とまだ若い。
それだけに、横町氏のこれからの挑戦に期待です。
棚栽培へのこだわり
世界に比肩するワインを生み出す聞くと、“ブドウは垣根栽培されている”とイメージするのではないでしょうか。
世界の銘醸地がそうであるように、日本の有名ワイナリーも垣根栽培を積極的に採用しています。
一方、ヴィノーブルヴィンヤードは「棚式栽培」にこだわっているところが特徴です。
同ワイナリーの畑がある三次市は盆地の形状であることから昼夜の温度差が大きく、さらに夏季も比較的冷涼であることから、“色乗り、香り、糖度、酸”などエレガントで品質の高いブドウ栽培に適した産地として知られています。
一方、同産地は生育期間に雨量が多く、収穫直前にやってくる秋雨前線の影響、台風や豪雨、ゲリラ豪雨など健全なブドウ栽培を難しくするリスクも少なくありません。
横町氏はさまざまな栽培方法を模索した結果、これらリスクを軽減するために棚式栽培に雨除けのビニールを設置する栽培方法を採用することにしたのです。
その土地に合うやり方、そして健全なブドウを収穫することの重要性。
クリーンなワインづくりを目指す横町氏にとって、原料となるブドウが健全であることは何よりも重要なのです。
ちなみに、畑は除草剤や化学肥料は使用しておらず、食物残渣とバーク堆肥を醗酵させた堆肥のみを使用しているとのこと。
土地の良さを引き出すための棚式栽培、これもまたヴィノーブルヴィンヤードのワインが高く評価されるポイントなのです。
醸造へのこだわり
醸造コンサルタントとして活躍する横町氏が目指しているのは、クリーンで品種特性が表現されたワインです。
同氏は品種特性を出すために健全な発酵と熟成を大前提としていますが、収穫されたブドウの状態を見ながらバランスの良いワインを生み出すために多くのパターンを試しながら仕上げていくといった、緻密な醸造が行われています。
極力人的介入しないスタイルを意味する、Gentle handlingでの醸造も特徴です。
グランヴァン寄りの贅沢な作りす目指す横町氏は、舌の肥えたワインのオールドファンに向けて日本のソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワールが遜色ない品質であることを知って欲しいと言います。
ちなみに、広島県三次市は晩秋から早春には「霧の海」と呼ばれる濃い霧が発生する地域として知られており、横町氏はいつかこの地で最高の貴腐ワインをつくりたいと考えているとのこと。
自らのブドウ栽培・ワイン醸造の知識と経験、技術を駆使しながら、その土地に合った栽培方法で健全かつ良質なブドウを収穫、そのブドウの魅力を引き出すために丁寧に仕込む。
美味しいワインをつくりたい、日本のワインが世界に通用することを知ってほしい、ワインに実直な横町氏が生み出すワインを、ぜひ味わってみてください。
「CRAFT WINE SHOP」がおすすめするヴィノーブルヴィンヤードのワイン3選
「CRAFT WINE SHOP」としては、ヴィノーブルヴィンヤードが生み出す全てのワインがおすすめです。
しかし、その中でも日本ワインファンにぜひ飲んでほしい、珠玉の3本を厳選しました。
ここからは、「CRAFT WINE SHOP」おすすめのヴィノーブルヴィンヤードのワインを3選紹介していきましょう。
ヴィノーブルヴィンヤード シャルドネ 樽発酵 2022
ヴィノーブルヴィンヤードはソーヴィニヨン・ブランで一躍有名になったワイナリーですが、シャルドネの品質も高いことで知られています。
『ヴィノーブルヴィンヤード シャルドネ 樽発酵 2022』は、自社園で丁寧に収穫をしたシャルドネを使用。
フレンチオーク樽にて樽発酵、樽内でマロラティック発酵を行い、その後9ヶ月樽熟成が行われています。
充実した果実味と樽香、酸がバランスよくまとまった、リッチなシャルドネです。
クリームソースを使った濃厚な料理、樽由来の香りを調和させるためにスモーキーさを感じさせる料理など、ワインの強度に合わせたペアリングを楽しみましょう。
ヴィノーブルヴィンヤード シャルドネ 樽発酵 2022
税込4,500円
ヴィノーブルヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン 2022
ヴィノーブルヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブランの顔と言っても過言ではない、ソーヴィニヨン・ブラン。
自社園で丁寧に栽培され収穫されたソーヴィニヨン・ブランを、Gentle handlingにより醸造した、品種特性がいかされた1本です。
柑橘やメロンなどソーヴィニョン・ブランらしい香り、和のハーブを思わせる香り、そしてフレッシュな酸味など、バランスの良さが魅力。
和食との相性も良い、幅広いペアリングを楽しめるワインです。
ちなみに、2021年ヴィンテージはIWSCにてゴールドを受賞しています。
ヴィノーブルヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン 2022
税込3,699円
ヴィノーブルヴィンヤード ピノノワール 2022
優れたピノ・ノワールが収穫可能な、三次市。
自社園で丁寧に収穫をしたピノ・ノワールを、Gentle handlingによって醸造した品質の高いピノ・ノワールです。
熟成は12ヶ月の樽熟成、ピノ・ノワールらしい華やかな赤系果実やバラやスミレなどの花の香り、エレガントでうまみが充実した1本に仕上げられています。
樽香、タンニンもエレガントな、ブルゴーニュのピノと日本の良さが融合したヴィノーブルヴィンヤードだからこそ生み出せる味わいです。
ヴィノーブルヴィンヤード ピノノワール 2022
税込4,500円
まとめ
日本国内だけでなく、世界が注目するヴィノーブルヴィンヤード。
小さなワイナリーだけに生産本数も少なく、ワインによっては入手困難なものも少なくありません。
“日本ワインの品質はついにここまできたか”。
ヴィノーブルヴィンヤードのワインを飲めば、誰もがこの言葉を漏らしてしまうでしょう。
貴重なワインを入手できるチャンス、ぜひヴィノーブルヴィンヤードのワインをチェックしてみてください。
※現在、ヴィノーブルヴィンヤードでは、「貴腐ワイン」で金賞獲得を目指すためのクラウドファンディングを実施中!
ぜひ、そちらもチェックしてみてください。
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